
地方から世界の気候変動問題に取り組む
鴫原宏一朗
FFF仙台とFFFJapan気候正義プロジェクトで活動している鴫原宏一朗(しぎはらこういちろう)と申します!今回、COP27に現地参加するメンバーの一人です。
地域の問題と世界の環境破壊は繋がっている
これまでFFF仙台では宮城県内の石炭火力発電、原子力発電の再稼働、環境破壊を引き起こすバイオマスやメガソーラーの問題に取り組んできました。
これらの問題は一般的には、一地域のローカルな問題として見られています。しかし、取り組むなかで見えてきたのは、一見宮城だけのローカルな問題でも、グローバルな環境破壊、気候変動と密接に結びついているということです。
例えば、住友商事が運転を進める仙台高松バイオマス専燃火力発電は、その燃料をカナダから輸入します。その原料の多くはカナダの温帯雨林を破壊して作られたものとされています。森が伐採される現地では森林火災が頻発し、先住民の生活の糧が奪われ、絶滅危惧種の生息域が縮小しています。
この問題については、発電所周辺の人々との協力だけでなく、森林伐採の現地カナダのNGOらとも協力し、カナダで森林破壊をする住友商事への抗議運動を行ってきました。仙台では住友商事に直接行って抗議したり、「#住友商事の森林破壊を許さない #StopSumitomoDirtyBiomass」のハッシュタグで世界同時ツイートストームをやってきました。
結果、カナダでの燃料集めを行っていた住友商事は森林伐採事業から撤退することを決めました。これは国境を超えた住友商事への抗議運動の成果でした。
さらなる国境を超えた闘いに向けて
住友商事がカナダで行う環境破壊は一定止めることができました。しかし課題はまだ残っています。住友商事がやめた森林伐採事業はイギリスのDraxという会社によって継続されてしまっているのです。
また、バイオマス発電で使用する木材の供給地はカナダだけではありません。日本への供給量が最も多いのはベトナムです。しかし、そもそもベトナムでの森林伐採は実態がほとんど明らかにされていません。
これらの課題を乗り越えていくには、バイオマス発電が世界の森林破壊を大きく促進していると、国境を超えて告発、抗議していくことが必要です。COPでは世界中で森林破壊の問題に取り組んでいる人々とも交流し、今後の連携した活動につなげていきたいと思っています
また、まだまだ日本語メディアでは明らかにされていない、日本企業による「途上国」での環境破壊、現地の反対運動についての情報を集め、日本向けに発信し、多くの人に気候変動、環境破壊の実態を知ってもらうきっかけにしたいと思います。
企業の環境破壊には県境も国境も関係ありません。彼らは環境対策のコストが低いところで環境破壊を行います。私たちはこのような企業の行動に対して、県境、国境を超えて連携を作り、闘っていく必要があると思っています。今回のCOPをきっかけに、いろいろな地域の人が連携した気候正義運動を広げていきたいと思います。
ぜひご支援をよろしくお願いいたします!
そして、気候変動、環境破壊に対しておかしいと思っている人、おかしいとは思っているが何をやったらよいかわからない人はぜひ一緒に運動をしましょう!
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